肌荒れ防止や肌のバリア機能維持

乳由来のセラミドは、肌荒れ防止や肌のバリア機能維持に有用です。セラミドは脂質マトリックスの安定化に関与し、抗炎症作用のほか、皮膚構造維持作用がある。乳由来のセラミドは、ニキビなどの皮膚疾患の予防や治療ができる可能性があり、基礎化粧品としての役割を担っています。
セラミド(N-アシルスフィンゴシン)が特定の濃度で存在すると、ニキビなどの皮膚障害を予防・治療できることが知られている(米国特許第5,756,085号、米国特許第5,972,639号)。これは、セラミドが抗炎症作用を有し、脂質マトリックスの安定化に関与することが知られており、セラミド構造が角質層のバリア機能と高い相関があるためである。
しかし、現在市販されているセラミドは乳由来でないという問題があります。セラミドの抗炎症作用は、マウス、ラット、ヒトなどの哺乳類から生産される場合に高いことが知られています。また、セラミドの抗炎症作用が高いことはよく知られています。乳由来セラミドは、ニキビなどの皮膚疾患の予防・治療に有効であることから、高い抗炎症作用が期待される。そのため、市場では乳由来セラミドの新規開発に対するニーズが高まっています。
乳由来セラミドには、異なる脂肪酸を持つセラミドタイプ(セラミドA?E)があります。その中でも、C18脂肪酸を有するセラミドセラミドA?E)は、皮膚の最外層に多く存在し、全セラミドの70?90%を占めており、皮膚のバリア機能を維持する重要な役割を担っている。そのため、皮膚疾患の予防や治療に最も効果的であると考えられている。しかし、天然セラミドと同一の構造を持つC18セラミドを合成することは困難である。そのため、天然のC18セラミドを工業的に生産することは困難である。C18セラミドの工業的な製造方法が検討されているが、その多くは、C16脂肪酸エステル結合を加水分解してC18脂肪酸を有するセラミドを調製し、酵素反応によりC18セラミドを得る方法である